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『夜叉ヶ池/天守物語』(泉鏡花)【岩波文庫 緑27‐3】 [読書日記]

花組芝居の『夜叉ヶ池』も大千穐楽を迎えましたので
余韻を楽しもうかと本棚から引っ張り出しました。
2作品の収録ですが、私は天守物語の方が好きです。
白雪姫様より富姫さまの方が、強いけど可愛い感じがするんです。


『天守物語』の時に買って読んだので…随分と前の話。
ハッキリ言って、夜叉ヶ池の記憶なんて曖昧。
舞台を観ても違いにすら気づかない程でした(^^;)。

舞台では学円の台詞となっていた
「雲の峰を焼き落とした、三国ヶ嶽は火のようだ…旱の焔で取巻いた」が、
実際の本では晃の台詞だったと言う(そうだったんだ~)。

しかし、本で読んでも百合が学円を追い返そうとした時に
萩原が飛び出してくる場面を読むと、どうしても大根とネギが…浮かびます。
原川さんの与十、やりたい放題だったけど
台詞の肝心な所は抜け落ちてないんですね…やっぱり凄い。
座長の与十は原作にかなり近いのかもしれませんね。

舞台を観て、改めて読み直してみると
割愛されているシーンやアレンジされているシーンがわかって
観劇とは違った楽しみ方ができますね~。
鏡花作品にはチャーミングな化け物が沢山出てきますし
人間の愚かさを教えてくれたりすることも。
自分の欲求だけでなく、他人を思いやる気持ちも時に必要ですね。

天守物語に夜叉ヶ池の白雪姫様が登場するんですが
改めて読み返したら天守物語の方が夜叉ヶ池より
時間的に後の物語になっている事に今更ながら気づきました。

さて、次はどの鏡花作品に手を出そうかなぁ・・・。
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らみあす

こんばんは
読んだら面白いだろうなとは思いますが
普段からマンガを読んでる私が読むと
頭が痛くなりそうですねw^^;
by らみあす (2009-02-02 18:18) 

瀬木あおい

>らみあすさん

niceとコメントありがとう

戯曲ですし、本自体も薄いんですよ。
ただ、今時使わないような言い回しはあります。

漫画に飽きたら試してみてね~。
私は漫画の方が頭が痛くなります。
by 瀬木あおい (2009-02-02 19:42) 

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