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『西の魔女が死んだ』(梨木香歩)【新潮文庫 な-37-2】 [読書日記]

新潮文庫の100冊のラインナップに入っていて
最近、映画化もされた梨木香歩さんの作品。

私が梨木さんの作品に出会ったのは新潮社の文芸誌「yom yom」の創刊号。
なんだか明治とか昭和初期の香りが漂う感じと
不思議なストーリーに引かれたので文庫を二冊ほど購入。
そのうちの一冊がコレ。

「おばあちゃん、大好き!」と素直に言えてしまえる‘まい’と
全てお見通しのようなおばあちゃんの関係が凄くステキな作品。

‘まい’は大好きなおばあちゃんが亡くなった日、迎えに来たママの車の中で
二年前におばあちゃんの元で暮らした1ヶ月程の日々を思い出します。
物語の大半はおばあちゃんの家で過ごした日々のこと。
庭の野イチゴを摘みジャムを作ったり、ミントを摘んでミントティーを淹れたり。
このミントティーは飲むだけでなく、庭の草木にあげて虫よけにもします。
洗濯機が無いから布巾は煮沸、シーツは踏み洗い。
シーツはラベンダーの上に広げて干すことで香りが移ります。
普通の事もおばあちゃんと一緒だと凄く楽しそうなんです。
ま、今の世の中で踏み洗いは余りしませんけどね。

タイトルの西の魔女とはおばあちゃんの事。
話の中でなぜ魔女と呼ばれるかについて書かれていますし
実際に‘まい’が魔女修行をする話も出てきます。
魔女の基本は何でも自分で決めること。
ごく普通の事なのですが、これが意外に難しいのかもしれません。
私は余り悩まない方で、悩んだら買わない選ばないが基本。
だから「何でも自分で決めること」と言うおばあちゃんの言葉は納得です。

この本には‘まい’のその後の物語も収録されています。、
字も大きめで薄いから読みやすく、読書初心者にはオススメです。
ほぼ一気読みでした。
タグ:梨木香歩
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コメント 2

らみあす

おはようございます
映画の予告だけ観た事あります^^;
by らみあす (2009-04-12 06:14) 

瀬木あおい

>らみあすさん

niceとコメントありがとう

たまには日常っぽいけど非日常な本も如何ですか?
何回読み返しても、毎回キャストを変えられ牛
常に自分の中のベストキャストで読めますよ(笑)
たまに想像できなくて困りますけど・・・。
by 瀬木あおい (2009-04-12 22:01) 

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