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翻案劇『サロメ』を観てきました その2 [演劇]

陽気の変化のせいか微妙に不調なんですが、
英介さんのパワーを貰いに再び東京グローブ座へ。
昨日に続き『サロメ』を観てきました。

日々変化し続けている舞台だとスズカツさんが話をされていましたが
昨日とは席が逆方向だからなのかイメージが変わって見えました。
なんとなくユッタリと時が流れているような感じもありましたし
昨日よりも開次さんの顔が髪に隠れる事が少なかった気がしました。

【キャスト】(敬称略)
姫:篠井英介
修験者:森山開次
王:上條恒彦
妃:江波杏子

【演奏】
筝・三絃・胡弓:池上眞吾
筝・三絃:利根英法
尺八:小林幹
十七絃:吉澤延隆
打楽器・鳴り物:佐藤秀嗣

こちらは後半の姫の衣装が赤に変わってからの部分を中心に。

修験者の言葉通りに月が赤へと変わり、星が降る。
「中へ入りましょう」という妃を制し、姫が踊ってくれるまでは戻らぬという王。

舞うために再び舞台へと戻ってきた姫が纏うのは目にも鮮やかな赤。
腰から下はドレスのようだけれども、上は着物と同じような振袖風で
袖はシフォン素材なのか腕が透けて見えています。

王のもとへと近寄ると、なんとも色っぽい目で王を見つめます。
もう・・・こうなると完全に女優さんですよねぇ。
見つめられちゃった上條さんの気持ちを聞いてみたい気はしました。

♪小椋の森の 恋の闇 月さえ見えぬ 烏羽玉(うばだま)の
と歌いながら舞い始める姫。

日舞をベースに、時に現代風な振りも交えて踊る姿は流石家元です。
途中で王が扇を姫に渡した扇、裏表が銀色のものでした。
よく片側が金、反対側が銀の扇を使用していたりするのですが
今回は両面とも銀色なのは・・・月だけで太陽が昇らないからなのでしょうか?
井戸の中を意味ありげに覗き込んだりしつつ、最後は井戸の淵で
見栄を切ったあと、持っていた扇を井戸の中へ。
素人が見よう見まねでする見栄とは違い、やはり美しくキマリますね。

ひとしきり踊ったのち、姫が所望したものが朱塗りの盃にのせた修験者の首。

王は「なんでも姫の欲しいものをやろう」と誓ったにもかかわらず
持っているエメラルドやクジャクをやろうと提案しますが姫は譲りません。
この間、妃に寄り添い見つめる姫の姿が可愛らしいのです。
この姫が・・・50歳を過ぎた男性だなんて信じられません。

持っている宝石の名前を並べ立てる王の周りへ椿が一輪、また一輪と落下。
とうとう椿の花で井戸の周りが真っ赤に埋まってしまっても姫は譲りません。
最後は王が諦めることに。

どうやって首を出すかと思っていたのですが、
本人の手で朱塗りの盃にのせた首が井戸の中から差し出されてきました。
自分ソックリの首を盃にのせて差し出す気分はどうなんでしょうかね?

当初の約束通り、姫は修験者に口づけをするわけですが
目は開いてないし、ぬくもりもないけれど、ある程度の重さがあるわけで
これまた共演者ソックリの首を相手に口づけする気分というのも気になるわけで。

最後は、首と戯れる姫を見た王が「あの娘を殺せ!」と指令を出し
舞台上が赤く変わり、ライトが落ちて舞台は幕となるのですが
たった4人しか出演者がいないので、誰に感情移入するかで
まったく違って見える作品ではあると思います。

今回はありがたい事に下手と上手と両方から拝見できたのですが
見る側によって全然見え方が違う作品でしたね。
私は・・・英介さんの踊りを堪能したかった事もあって上手側が好みですね。


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