SSブログ

「八朔の雪 みをつくし料理帖」(高田郁)【時代小説文庫 た-19-1】 [読書日記]

4章に分かれてはいますが、少しづつ話が繋がっています。

【あらすじ】(裏表紙より転載)
神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す「つる家」。
店を任され、調理場で腕を振るう澪は、故郷の大阪で、
少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。
大阪と江戸の味に戸惑いながらも、天性の味覚と負けん気で、
日々の研鑽を重ねる澪。
しかし、そんなある日、彼女の腕を妬み、
名料理屋「登龍楼」が非道な妨害を仕掛けてきたが…。
料理だけが自分の仕合わせへの道筋と定めた澪の奮闘と
それを囲む人々の人情が織りなす、連作時代小説の傑作ここに誕生!

「つる家」と言う蕎麦屋で働く主人公の澪は上方育ち。
訳あって、奉公先だった料理屋の女将である芳と2人暮らし。

登場する料理がどれも美味しそうです。
「鰹でんぶ」「心太」「鰹めし」「とろとろ茶碗蒸し」「酒粕汁」
本の巻末に料理のレシピが掲載されているので
一つくらい作ってみようかなぁとは思っています。

種市が蕎麦を打てなくなり、代わりに店を切り盛りするようになり
澪の味を受け入れて貰えない中、いろいろなアイデアでお客様を獲得。
浪士小笠原の「基本がなっていない」の一言に一度は落ち込みながらも
出汁を研究し、ついには鰹と昆布の合わせ出汁に辿り着き
空前の大ヒットになる茶碗蒸しを生み出します。
その後、付け火により店を失ってしまいますが、
伊佐三に拵えて貰った屋台で酒粕汁を販売し好評に。
一時はショックのあまり記憶が無くなっている感じであった種市も
澪の行動力に動かされ、新たな場所で新生「つる家」を始める決意をします。

医者の源斉や浪士の小笠原、長屋の伊佐三とおりょう夫婦
さらには吉原の扇屋の花魁あさひ太夫や太夫の使いで来る又次などに助けられ
澪ちゃんが少しづつ成長していく姿が描かれています。
小笠原は口はチョット悪いけど、実際には澪ちゃんの事を心配している様子。
源斉はすっかり種市や芳の主治医のようになっちゃってるし。
長屋の人達も凄く良い人揃いで、澪ちゃんも少しづつ江戸に慣れつつあるようです。

澪は8歳の時に水害で両親を亡くしているのですが
その際に友人である野江が行方知れずになっているんです。
どうやら花魁のあさひ太夫は、その野江のようなんですね。
野江の方は澪の事をわかっていて、澪の作った料理を食べたいと
又次を使いに出したようなんです。

話は、店を移転すると言うことを決め
源斉や小笠原、そして又次などに移転先を連絡した所で終わっていますが
新生「つる家」の物語は、第二弾に続きます。
あさひ太夫の種明かしはあるんでしょうかねぇ・・・続きが気になります。


nice!(5)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 5

コメント 6

瀬木あおい

>xml_xslさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2010-07-06 07:45) 

沙羅朋

おはようございます^^
このあとの展開が気になりますね~♪
時代小説はいいですね~
山本一力さんのあかね空など好きです^^
by 沙羅朋 (2010-07-06 08:41) 

瀬木あおい

>沙羅朋さん

niceとコメントありがとうございます

澪ちゃんは苦労も多いけど、頑張り屋さんです。
浪士の小笠原と医者の源斉は良いキャラですよ。

山本一力さんは、まだ読んだことがありません。
次は挑戦してみたいです(^^)

by 瀬木あおい (2010-07-06 19:30) 

瀬木あおい

>ヒロさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2010-07-06 19:33) 

瀬木あおい

>まるこさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2010-07-06 19:33) 

瀬木あおい

>yanさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2010-07-07 07:59) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

70回目のレッスン(2010/7/4)七夕 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。