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【録画】『御所桜堀河夜打 弁慶上使』 [歌舞伎]

衛星劇場で放送されたもので、役者名は当時のままです。

いつもは観劇時にイヤホンガイドがお友達なので
解説無しで古い作品を観ると、たまに何を言ってるか分からない時が…(笑)。
どれだけガイドに頼っていたかが分かりますね~。

【あらすじ】(中尾歌舞伎のサイトより転載あり)
侍従(じじゅう)夫婦が守護するのは源義経の妻で出産間近い卿の君(きょうのきみ)。
父は平時忠(たいらのときさだ)いわば源氏とは敵味方である。
源頼朝は卿の君の首を斬れと命じ、その使者に武蔵坊弁慶が立った。
侍従夫婦は、裁縫師・おわさの娘で奉公している
腰元・しのぶを身替わりに立ててくれと頼む。
が、おわさは、娘路書写山(しょざん)の稚児と契って
しのぶを生んだいきさつを語り、その頼みを断る。
その話のさなかにしのぶが斬られる。
弁慶である。
怒るおわさにその稚児こそ自分であったと証拠の片袖を見せる。
弁慶の悲しい述懐(じゅっかい)。
身替わりを本物の卿の君と見せるために侍従太郎も切腹する。
弁慶は二つの首を抱えて出て行く。

この演目は、一度も生で観たことがありません。
なぜか御縁の無い一本なんですよね。

弁慶が稚児の頃に契りを結んだ人との間に娘が居たと言う嬉しさと、
名乗ることも叶わず主君を守るために娘を手にかけなければならない哀しさ
両方が入り交じった作品ではあります。

おわさは女形としては絶賛される六代目歌右衛門丈。
おわさが、しのぶを産んだ経緯を語るくどきの部分の美しさ。
何がって指先、眼差し、裾裁きの全てが自然で完璧に母。
やはり一度だけでも歌右衛門丈の舞台を生で拝見したかったな(残念)。
稚児の襦袢の片袖をおわさは自分の襦袢に縫い付けているのですが…
こちらは思い出と言うので理解は出来ますよ。
しかし、弁慶も片袖を縫い付けてあるって…しかもこの日に着てるって
偶然にしては出来すぎだろう。
デフォルメとして流すところなんでしょうけど(^_^;)。

弁慶は2代の松緑丈(当代松緑丈のお祖父様です。)
まぁ…ガタイがよく弁慶は似合いますよね。
今に当代もああなるんでしょうかね~(笑)。
弁慶は細身よりも少しふっくらした役者の方が似合うから
二代目松緑丈はハマってはいます。
しかも、おわさとの思い出を語る、語る。
初めて会った自分の娘を手にかける哀しみも合わせて熱弁。
しかも最後には泣き出しちゃうし。
弁慶の意外な一面が垣間見られる作品ですね。

最後に弁慶が侍従太郎と腰元しのぶの首を持って帰ろうとするとき
よくよく観ると太郎の頭は白い布に、しのぶの頭は紅い布。
これじゃ紅白達磨だよ…(-_-;)。

【配役】(敬称略)
武蔵坊弁慶:尾上 松緑
侍従太郎:實川 延若
義経室 卿の君:中村 松江
腰元 しのぶ:中村 松江
腰元 吉野:加賀屋 鶴助
腰元 松葉:加賀屋 歌江
腰元 紅梅:中村 千彌
腰元 楓 :實川 延寿
腰元 弥生:坂東 橘
腰元 卯月:澤村 藤車
腰元 立田:市川升寿
腰元 小枝:澤村 可川
侍従太郎妻 花の井:片岡 我童
しのぶ母 おわさ:中村 歌右衛門

昭和57年11月 歌舞伎座にて収録
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コメント 6

瀬木あおい

>wattanaさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2011-12-05 20:46) 

瀬木あおい

>xml_xslさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2011-12-05 20:47) 

瀬木あおい

>じゅん様

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2011-12-05 20:47) 

瀬木あおい

>yanさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2011-12-05 20:48) 

瀬木あおい

>まるこさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2011-12-05 20:48) 

瀬木あおい

>沙羅朋さん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2011-12-13 07:56) 

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