四月花形歌舞伎@新橋演舞場 [歌舞伎]
今月は『仮名手本忠臣蔵』を昼夜連続で通し上演中。
通しとは言え、都合により順番が違っていたり
割愛された段があったりしているんですけどね。
私は都合により昼の部のみの観劇。
【配役】(敬称略)
通し狂言『仮名手本忠臣蔵』
大 序 鶴ヶ岡社頭兜改めの場
三段目 足利館門前進物の場
同 松の間刃傷の場
四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場
同 表門城明渡しの場
浄瑠璃 道行旅路の花聟
【大序・三段目】
高師直:松緑
桃井若狭之助:獅童
顔世御前:松也
足利直義:亀寿
塩冶判官:菊之助
【四段目】
塩冶判官:菊之助
石堂右馬之丞:亀三郎
薬師寺次郎左衛門:亀鶴
顔世御前:松也
大星力弥:右近
原郷右衛門:薪車
斧九太夫:錦吾
大星由良之助:染五郎
【道行】
腰元おかる:福助
鷺坂伴内:猿弥
早野勘平:亀治郎
今回は都合により二段目が割愛されていて、
明るくお客様に帰って頂こうという事で道行と四段目が入れ替わってます。
今まで3カ月連続で仮名手本忠臣蔵の通し上演を国立でやった事はありますが
昼と夜で、仮名手本忠臣蔵の上演は記憶にありません(割愛もありますけど)。
さらに、いろいろと通いましたけど・・・最初に人形が登場して
出演者の紹介をしたと言うのは今までに経験がありません。
主要な役者は名前を2回言ったり、途中でお客さんに飽きられないよう
気をひくのに咳払いしてみたり、最後には首が360度回っちゃったり(笑)。
今回の狙いは4段目、染五郎丈の由良之助。
しかし、忠臣蔵好きですから・・・私。
大序も三段目も道行も楽しみにはしていました。
いやぁ~ 松緑丈の師直の底意地悪そうなキャラは見事でしたね。
若狭之助と判官を振り回す辺りは笑いが止まりませんでした。
ほんとキャラによって七変化する役者さんだよね~。
四段目は、判官切腹の場面なのだけど
死ぬ方も大変だけど、死んだ後始末する方も大変で
さらに判官が切腹したところで終わるわけではなく
邸を明け渡すまでのやり取りが描かれているんです。
そこが由良之助を演じる役者の大変な所で・・・。
染五郎丈がどう演じるか楽しみではあったのですが
まだまだ若いかなぁと感じる部分もあり、見事と思う部分もあり
もう少し年を重ねたら、さぞ良い由良之助が出来るだろうなぁと感じました。
もう5~6年したら、一力茶屋の場を染五郎丈で観てみたいかな。
最後は道行ですが、この段は舞踊です。
時々、この段だけで上演されたりしているので、何度か拝見しました。
一番印象に残ってるのは、海老蔵丈の勘平。まだ新之助丈であった頃です。
おかるは確か玉三郎丈だったと記憶していますが・・・違ったらゴメンナサイ。
今回は、亀治郎丈の勘平と福助丈のおかる。
亀治郎丈は女形のイメージが強くて、「おかるじゃないの?」と思ったのだけど、
なぜか知らないけど、今回は夜の部でも勘平になってた。
まぁ、変ではないのですが・・・個人的には好みじゃない組み合わせだなぁ。
夜の部は、先月上演した山科閑居は割愛されています。
昼と夜を両方観ると、仮名手本忠臣蔵ってこういう話なんだと理解できます。
よく知ってる忠臣蔵とは名前も場所も異なりますが
事実を書けない時代だったからこその工夫によるものが仮名手本忠臣蔵。
忠臣蔵物は色々なバリエーションがありますので、見比べてみるのも面白いのでは。
中には「盟三五大切」のように忠臣蔵と四谷怪談が合体しちゃったのもありますので(^^)。
>xml_xslさん
niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2012-04-21 19:44)
>yanさん
niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2012-04-21 19:45)
>まるこさん
niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2012-04-24 15:09)