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アルゼンチンタンゴショー『ロコへのバラード』@東京グローブ座 [演劇]

生憎の天気でしたが、桜新町で御歳暮の手配をしてから
東京グローブ座で上演中の『ロコへのバラード』を観てきました。

久々の新大久保は、更にコリアンタウン化していて
「ココって…日本?」な状況ではありましたけど
※だって・・・電信柱の看板類がハングル語と日本語だもの(苦笑)
駅と劇場を往復しただけで一切寄り道なし(笑)。
雨だからではなく、私が韓国に全く興味が無いからなんですけど。
※会社の同僚は韓国コスメを買いに新大久保へ出没しているらしいです。

今回の作品は、石井一孝さん出演と言うこともありましたけど
音楽監督が小松亮太さんと言うのでチケットを取ってみました。

タンゴは素人だからと3階のA席を取ったのですが
入口で「3階席なので、振替の対象になります」と
入口のお姉さんからスーツのお兄さんに引き渡され
そのまま関係者入口に連行されました(笑)。
このお兄さん開口一番「お持ちの席より見やすいと思いますから
今日は2階のS席に振替させて頂きますね(^.^)」と。
新たなチケットを手渡され、人生初めて関係者入口から劇場へ(@_@)。

実は、何が起きたかイマイチ理解出来てなくて
スーツのお兄さんもソコは理解したようで
「このまま入場して頂けますから」と送り出してくれたんですが…
どういう訳で振替なのか説明はない(苦笑)。
結局、理由は席に行って判明したのですが
“チケットが売れてない”みたいですね。
1階にも空席がありましたし、2階は振替を含めてもガラガラに近い状態。
日本でアルゼンチンタンゴはウケないって事かしらね~。

ハッキリ言って「タンゴって何?」って言うくらい知識がありません。
という訳で、今回使用されていた曲も半分以上は「コレって何?」な訳です。
今回の舞台はアストル・ピアソラの曲を中心にしたアルゼンチンタンゴの名曲・・・
揃いなのだそうです(私が知ってる曲は片手に収まる位でしたけどね~)。
使用曲は、オリジナルで使用されている曲も多いのですが
小松亮太さんが編曲されたものもあれば、御父様の小松勝さんが編曲されたものも。

前に、スカパーで小松亮太さんの特集番組が放送された事があり
その時に拝見した時も「????」な事が多かったのが現実(笑)。
その知識でアルゼンチンタンゴショーに行くか?って言われそうだけど
だって・・・カズさん出てたし、西島さん踊るみたいだったし・・・
小松さん出演日では無いけど、生でバンドネオンって見てみたかったし。
だから一番安い席にしたら、連行されて2階のS席になっちゃって
棚ボタと言えばそうなんだけど、どうするんだよ?って所もあって(^^;)。
この位とまどいの多い観劇は初めて歌舞伎座に行った時以上です。

テーマに家系樹と言うものが登場する事から、舞台の真中には本で作られた木が一本。
この物語の舞台は、ブエノスアイレスにある古い劇場を改装したオラシオ書店。
この書店、かなりマニアックな本が取りそろえられているらしいです。
ここで毎週金曜日に開催されている大人のための朗読会。
朗読をしているのは店員のマリア、そして今夜も訳ありのお客様が集まってきます。

この作品の醍醐味は、最初こそマリア自身が本の出だしを読み始めますが
途中から舞台上が物語の世界へと変貌してしまうこと。
そして、物語はタンゴの名曲に合わせて歌やダンスで彩られていきます。
アルゼンチンタンゴなんて生で見た事も聴いた事も無いんだけど、
CHIZUKOさんはペアとは言っても2010年にタンゴ世界大会で優勝
HUGOさんもJORGEさんもアルゼンチン出身のタンゴダンサー。
そんな方が目の前で踊ってるわけですよ・・・贅沢な話ですよね。
タンゴダンサー以外も宝塚やバレエダンサーなど、舞台はプロの方。
少ない人数でも見ごたえ十分のショーが目の前で展開していました。
しかし・・・タンゴの衣装ってセクシーですよね(ほとんどランジェリーに近い)。

踊りは無いに等しいのだけど、素敵な歌で魅了してくれたのがカズさん。
さすがスペイン語学科卒・・・ナチュラルにスペイン語で歌ってる~~(当たり前か)

初めて聴いたバンドネオンはアコーディオンの蛇腹の方しかない不思議な楽器。
たまに、私にとっては不協和音な音色もしてましたけどアレがタンゴなんだろうな。
蛇が首絞められたような感じの・・・あれはバンドネオンから出てると思うんだけど。
※蛇は捕獲した事はありますが、首を絞めてみた事はありません。

朗読会に実際に本としてタイトルが登場したのは
「存在の耐えられない軽さ」と「コレラの時代の愛」の2冊。
参加者の中で「この本を」とリクエストする事も可能なのだけど
今回の皆様は「○○な感じのものを」とイメージでリクエストしていたので
リクエストした人たちの好みを考えながらオラシオとマリアが選んだと言う設定。
オラシオ書店の「大人のための朗読会」参加したいなぁとチョット思いました。
だって、朗読会って子供のものって感じがあるじゃないですか。
これは大人のためのものであって、すごくセクシーな作品だったり、純愛だったり
金曜の夜だからこそみたいな朗読会なんですもの。
なんせ、タンゴで表現できてしまう内容・・・それだけで情熱的な感じがしました。

ちなみにロコとは「クレイジー」と同じ意味で男性に対して使われる言葉です。
クレイジーな女性の場合はロカになる。
語尾が変化して男性と女性で単語が変わるのはスペイン語もイタリア語も同じです。
スペイン語には中性名詞があるけどイタリア語は無いので
これってどっちって思った時に不便なのはイタリア語の方かも。

プログラムによれば、アルゼンチンの人は凄く本が好きな人が多くて
劇場を改装した本屋が何件か存在するそうです。
舞台があった辺りがカフェに利用されてたりするらしいですよ。
オラシオ書店もカフェが併設されていて、ミゲルはそこで働いている設定です。

実際にオラシオ書店にやってくる人と物語の中の人を
わずか8人で演じ分けて舞台を作っていました。
出ている人は大変なんだろうけど、タンゴを知らなくても
アルゼンチンを全く知らなくても楽しめる作品ではありました。
行って良かったかも。

【キャスト】(敬称略)
マリア:彩吹 真央
ラロ:西島 千博(特別出演)
ミゲル:中河内 雅貴
アメリータ:宮 菜穂子
ロミーナ:CHIZUKO(ちずこ)
ハビエル:HUGO(ウーゴ)
幻想の男:JORGE(ホルヘ)
オラシオ:石井一孝

演奏:キンテート・オセイロ
 ヴァイオリン:近藤 久美子
    ピアノ:熊田 洋
 バンドネオン:北村 聡
    ギター:桜井 芳樹
 コントラバス:松永 孝義

構成・演出・訳詞:小林 香
音楽監督:小松 亮太
振付:マリオ・モラーレス/西島千博/港ゆりか

【使用曲】
・アヴェ・マリア(オラシオ・バージョン)
・リベルタンゴ
・コントラバヘアンド
・タンゲーラ
・レナセレ
・ラ・クンパルシータ
・カミニート
・エバリスト・カリエーゴに捧ぐ
・ママ恋人が欲しいの
・心の花
・ジェラシー
・小雨降る径
・小さな喫茶店
・軍靴の響き
・迷った小鳥たち
・ロコへのバラード
・チェ・タンゴ・チェ
・ジョ・ソイ・マリア
・アディオス・ノニーノ
・アヴェ・マリア(マリアバージョン)
・思いの届く日
・リベルタンゴ


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yan

ボクの場合、韓国どころかタンゴも興味がありません。
いろいろ興味をもって挑戦する瀬木あおいさんを尊敬します。
ところで、たまにホテルなんかでも、高い高層階の部屋が空いているときに振り替えてくれることがあります。
by yan (2011-11-19 21:08) 

瀬木あおい

>yanさん

niceとコメントありがとうございます

クラシック出身の演奏家でも、映画に使用されるからか
タンゴの曲を演奏会で弾かれる方がいらっしゃるんですよ。
今回は石井一孝さんや西島千博さんなどミュージカルや
バレエ関係の方も出演されていましたからね~。

ホテルの部屋変えと同じ感覚だとは思います。
でも、劇場では初めての事で・・・さすがにビックリでした。

by 瀬木あおい (2011-11-20 14:25) 

瀬木あおい

>xml_xslさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2011-11-20 14:27) 

瀬木あおい

>wattanaさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2011-11-20 14:33) 

瀬木あおい

>まるこさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2011-11-21 21:39) 

瀬木あおい

>tosiさん

niceありがとうございます
by 瀬木あおい (2011-11-21 21:41) 

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