五月花形歌舞伎昼の部＠明治座：あおいの感激日記：SSブログ

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五月花形歌舞伎昼の部＠明治座　[歌舞伎] [編集]

昨年6月以来の歌舞伎を観に行って参りました。
今月は明治座。

若手中心の公演ですが、座頭が染五郎丈でしたのでね^_^。
思えば、昨年も五月は明治座でしたね〜。
まだ、お隣には水天宮様が鎮座しておられました。

昨年は、開場の少し前から劇場前は凄い人。
チケットも完売で、満員御礼という感じでした。
入口から3階までエスカレーターなので、
1階ロビーが混雑していたのを覚えています。
イヤホンガイドカウンターまで行くのも大変
お弁当買うにも長い列でした。

今年は、最初からランチは節約と思っていたので
コンビニでお茶とサンドイッチを調達。
劇場内で買ったものはフェイスパックのみ（笑）。
染五郎丈監修の商品なんです。
パック中に歌舞伎役者気分が味わえるらしいです（笑）。
いずれ、ご紹介させて頂きたいと思います。

開場の5分前位に劇場に着いたのですが
入口で待っている人が少ない。
ロビー開場はしていたので中に入ったのですが
エスカレーターも行列になっている訳ではなく
3階に着いても売店チェックしている人が少ない。
お弁当買う列も無いし…。
今回は満員御礼ではなかったですもんねぇ。

イヤホンガイドカウンターもガラガラで
会員カードを新しく交換してもらうにも
周りに迷惑？とか思うことも無い感じ。
昨年は、愛之助効果だったんですかね〜（笑）。
今年はお父様の秀太郎丈ですからねぇ･･･息子とは集客率違うか。

確かに、今年は昨年以上に若手揃い。
「こいつ誰？」って思われてる役者が居ると思われる。
平成生まれで構成された鳥居前にはビックリだったもの。
どうなっちゃうかと思ったけど、なんだか初々しい静御前や義経。
実際は、こんな感じだったのかな？なんて思ったりしましたねぇ。
なんせ、最近見る鳥居前なんて松緑や菊之助といった若手でも中堅クラス。
静御前がどっしり構えちゃってますからねぇ（笑）。
こういう若手だけの千本桜も観てみたいかなぁ。
ちなみに『義経千本桜』は全五段なんですが、鳥居前は２段目です。

久々の『釣女』。
兵庫の戎神社へ嫁が欲しいとお願いに行く大名と太郎冠者。
大名は美しいお嫁さんを釣あげますが、太郎冠者は醜女を釣り上げる。
この醜女、立ち役の役者さんがオカメ風のメイクで登場することが多いです。
以前、拝見した時は醜女を吉右衛門さんがやっておられました。
大きな方なので、凄い迫力でしたよ～。
今回も鶴亀さん初役とは思えないほどの大熱演でして、
完全に染五郎さん演じる太郎冠者は尻に敷かれておりました。

もともと狂言の作品を歌舞伎化しましたので、能舞台風の舞踊劇。
背後に松が描かれ、出入りする揚幕も能と同じ五色のもの。
こういう作品を松羽目物と言います。
能のような歌舞伎のような独特の雰囲気を醸し出しますね。
でも、狂言をベースにした舞踊劇は面白いんです。

最後は『邯鄲枕物語』
平成５年に宗十郎の会で沢村宗十郎さんが上演したことはありますが
本公演としては、明治３８年に明治座で上演されて以来となる復活狂言。
この作品、三世桜田治助の作品なのですが、
あまり治助の作品は残っていないようなので、今回の公演は貴重。
歌舞伎を知っている人には笑えてしまうパロディがアチコチにあります。

貧乏人が宝船の絵を枕に転寝をしていると
金を使わないといけないという状況になった夢を見ます。
その位なら簡単に使えると思いきや･･･使おうとしても使えないという
なんとも不思議な状況が次から次へと発生し、減るどころか持ち金が増える。
物語の半分以上は夢の中の出来ごとなんですが
これが笑えることの連続なんです。
別にパロディを知らなくても十分笑えます。

まだまだ５月は始まったばかり。
気になった方、ぜひ明治座へ足を運んでみては如何ですか？

本当は夜の部が観たかったけど
さすがに帰りが遅くなってしまうので諦めました。
昼には復活狂言の『邯鄲枕物語』があったし
久々の『釣女』も観られたので満足ではあります。

【演目】
一、義経千本桜（よしつねせんぼんざくら）
　　　鳥居前
　　
佐藤忠信実は源九郎狐中村歌　昇
静御前中村米　吉
早見藤太中村吉之助
源義経中村隼　人
武蔵坊弁慶中村種之助

二、釣女（つりおんな）

太郎冠者市川染五郎
大名某市川高麗蔵
上臈中村壱太郎
醜女中村亀　鶴

三、邯鄲枕物語（かんたんまくらものがたり）
　　艪清の夢（ろせいのゆめ）

艪屋清吉市川染五郎
女房おちょう／梅ヶ枝中村壱太郎
米屋勘助／蕎麦屋與四郎中村歌　昇
鳥追いお七中村米　吉
安芸の内侍澤村宗之助
横島伴蔵／盗賊唯九郎中村亀　鶴
家主六右衛門／鶴の池善右衛門中村歌　六