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『サド侯爵夫人/朱雀家の滅亡』(三島由紀夫)【河出文庫 み15‐2】 [読書日記]

2008年10月、グローブ座でオールメール上演された「サド侯爵夫人」。
こちらは三島が書いた原作本で、戯曲になっています。
三島本人も男優のみでの上演を希望していたようですが
確かに女優さんだと生々しいかも…しれないですね。

サド侯爵本人は全く出てこなくて、女性陣の話題にだけ上ります。
しかし、話題だけなのに凄い存在感で描かれていて
「この人、どんな人なんだろう?」と気になりました。

20年帰りを待ったルネの元にサド侯爵が戻って来た時
ルネが侯爵に対してとった行動は、愛情なのか復讐なのか…。
案外、女性ってそんなものかもなぁと思う結末ではありました。

三島氏の本は頭を悩ます事が多いのですが、
今回は珍しくスーッと頭に入ってきました。
多分、舞台を先に観ていたからだと思います。
でも、三島作品の日本語は綺麗だと思いますよ。
読んでる方の能力不足でついて行けないんですが。

「朱雀家の滅亡」の方は、これから読むつもりです。


【あらすじ】
侯爵夫人の母のところに、悪女とカマトトぶった女が訪れる 。
SM変態行為が発覚し 追われる身になった
サドのことについて相談に乗るために、彼女たちは来たのだ 。
するといつもは、この事件のショックで城に引き篭もっていた夫人が現れる。
夫人が去った後、行方不明だった彼女の妹も現れサドと同行、
姉も承知していたということを母に継げる。
そして事態は思わぬ方向に……
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